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as I am

主に本のこと。たまに日記。

ダヴィンチ3月号・寺島しのぶ紹介「漁港の肉子ちゃん」 西加奈子

西加奈子



 

 

「漁港の肉子ちゃん」 西加奈子

  

“肉子ちゃん”ってすごく迫力のある名前、タイトルだと思う。

肉子ちゃんって聞いただけで、どんな女性なのか何となくイメージできてしまうところも面白い。

西加奈子さんの「ふる」を読んでから、無償に西加奈子さんの他の作品が読みたくなって、家の近くの小さな書店に置いてある西さんの文庫本を全て手に取っていた。

「漁港の肉子ちゃん」は文庫本の中でも分厚くて、ちゃんと最後まで読めるかな?と一瞬頭を過ぎるけど、読み始めたら止まらなくて、もっともっと分厚くてもいい、この小説を読んでいたいと思った。

気に入った文庫本以外は読み終わったら売ってしまうんだけど(全部残せるほど広い家ではない)、この本は手元に置いとくか悩んでる。パラパラとまた捲りたくなる気がして。

漁港の肉子ちゃん (幻冬舎文庫)

漁港の肉子ちゃん (幻冬舎文庫)

 

あらすじ

まん丸に太って明るい母、肉子ちゃんは可愛い小学5年生の娘、キクりんが大好き。糞野郎な男にばかり騙される肉子ちゃんと一緒に流れ着いた港町で友人関係に悩み

バラメーター

恋愛度   ★☆☆☆☆ 星1個

肉子ちゃんに関わる男は全てどうしようもない糞野郎。

キクりんのこれから芽生えるだろう恋愛感情がちょっと微笑ましい。

友情度   ★★★★★ 星5個

キクりんはクラスの友人関係に思い悩む。

女子なら一度は経験したことがあるだろう悩みだ。女子あるある。

そしてね、肉子ちゃんの真っ直ぐな友人関係もいい!

家族度   ★★★★★ 星5個

母娘度100パーセント!

家族っていいな、娘ほしいなって思う。やっぱ娘よね。

忘れてはいけないのは肉子ちゃんが働く焼肉屋「うをがし」の主人サッサン。

家族同然。

イケメン度 ★☆☆☆☆ 星1個

肉子ちゃんの男関連はしつこいですが糞野郎ばかり。

救われるのはキクりんの学校に通う二宮の存在。

私もこういう男の子好き。

オシャレ度 ★★★☆☆ 星3個

キクりんは可愛い顔をしているのにピンクのフリフリを着ない。

シンプルな服を好む。友人のファッションにも鋭い。

キクりんは東京から出戻りのマキさんに憧れてブラックコーヒーを飲む。

そういうのわかる! 

グルメ度   ★★★★☆ 星4個

港町なのに魚ではなく、肉が食べたくなる。

とにかくミスジが食べたい。いや、食べてみたい。

 

感想

キクりんの視点で描かれている作品なので、どうしても自分が小学生の頃を思い出しながら読んでしまう。

チビで心の成長も遅かった私はキクりんのように小学生で友人関係で悩んだり、ファッションについて考えたことがない。キクりんとは正反対で暢気で悠々とした小学生活を過ごしてた。自分が恥ずかしくなるキクりんのように物事を考えるようになったのは中学生くらいのときだから。

キクりんとは正反対でブスでデブで何も考えていない肉子ちゃん。圧倒的に明るくて、人を引き付ける存在。読み始めたときは肉子ちゃんにちょっとイライラするのに段々と素直に本能で生きてる肉子ちゃんを羨ましく思う自分がいる。

最後は涙が出そうになるほど感動する。読んでよかったなぁて思った。