道警シリーズ第1弾!北海道警裏金事件からインスピレーションを得て書かれた小説「笑う警官」佐々木譲

『このミステリーがすごい!』の2005年版で10位!

笑う警官 (ハルキ文庫)

笑う警官 (ハルキ文庫)

 

内容紹介

「BOOK」データベースより

札幌市内のアパートで、女性の変死体が発見された。遺体の女性は北海道警察本部生活安全部の水村朝美巡査と判明。容疑者となった交際相手は、同じ本部に所属する津久井巡査部長だった。やがて津久井に対する射殺命令がでてしまう。捜査から外された所轄署の佐伯警部補は、かつて、おとり捜査で組んだことのある津久井の潔白を証明するために有志たちとともに、極秘裡に捜査を始めたのだったが…。北海道道警を舞台に描く警察小説の金字塔、「うたう警官」の文庫化。

オススメ度 星2つ ★★

北海道札幌市を舞台にしたハードボイルド小説!

感想

2003年に発覚した北海道警裏金事件からインスピレーションを得て書かれた作品です。数年札幌に住んでいたことがある私には出てくる地名など懐かしく読むことが出来ました。土地勘がない人は札幌の地図を片手に読むと想像しやすく、より楽しめると思います。有志だけで行う極秘捜査には緊張感があり、テンポよく進んでいきますが、クライマックスは数人の人物が動き、頭の整理が追いつきませんでした。

タイトルは単行本の時と同じ「うたう警官」の方が意味があり、内容にもあっているので、個人的には好きです。

印象に残った文章

 女性の同僚の私生活に最も強く興味を示し、情報収集と観察と分析に熱心なのは、どんな種類の女性だろうか。経験からいって、ごく身近なところで性関係のある男女がいたとして、そのふたりが周囲の女たちすべての目を欺くことは困難だ。誰か、注意深く、と言うか、意地悪く観察している人間が必ずいて、関係を見抜いている。

 

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