ああ、これは最高の短編だわー
どの短編も良くて、これも好きだな、こっちも好きだな、次はどうかな?とワクワクしながら読み進め、最後に収録されている表題作でもある『大聖堂』がもう圧巻!久しぶりに胸が波打ちました。失礼ながら前回読んだ『愛について語るときに我々の語ること』は、どうしてレイモンド・カーヴァーが短編小説の名手と言われているのかわからなかった。もちろん読み手である私の不甲斐なさが原因なのだけれど。そんな私ですら「ああ、これは最高の短編だわー」と全身で納得してしまいました。
そして、解題。なんで最高なのか、どこが面白いのか、レイモンド・カーヴァーの短編のどこが素晴らしいのかを解説してくれる。私は感覚で読むので、快感の理由が書かれているのは有難かった。そうか、これはこういう理由で私はこう思ったのか。ふむふむ。
- 作者: レイモンドカーヴァー,Raymond Carver,村上春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 単行本
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内容紹介
「ぼくが電話をかけている場所」「ささやかだけれど、役にたつこと」ほか、一級の文学としての深みと品位をそなえた、粒ぞろいの名篇を収録。成熟期の風格漂う、カーヴァー最高の短篇集。
目次
夢の残影 日本版レイモンド・カーヴァー全集のための序文 テス・ギャラガー
羽根
シェフの家
保存されたもの
コンパートメント
ささやかだけれど、役にたつこと
ビタミン
注意深く
ぼくが電話をかけている場所
列車
熱
轡
大聖堂
解題 村上春樹
お気に入り度 星3つ ★★★
本棚に置いておいて、いつでも読める状態にしておきたい一冊。