ホラー短編小説集。
内容紹介
どうか女の子の霊が現れますように。
おばさんとその子が会えますように。
目次
十円参り
団地で流行ったおまじないを信じ、小学5年生のミサキとマヤは“消したい”人の名前を書いて、神社の賽銭箱に十円玉と一緒に投げ入れ・・・
手紙の主
小説家の間に届く謎の手紙。手紙の主は誰なのか・・・
丘の上
丘の上で私が見てしまったことは・・・
殺したもの
合宿先で私が虫だと思い、殺したものは・・・
スイッチ
どちらか選ばないとスイッチが入り・・・
私の町の占い師
占いなのか、感じたことなのか・・・
やみあかご
夜中に私があやしていた赤ん坊は・・・
だまだまマーク
「だまだまマーク」と急に言い出した息子のはるくん。
だまだまマークの意味は・・・
マルとバツ
深夜のスーパー入り口に立つ少女。
少女の前には白いチョークのようなもので、〇または×と書かれている・・・
ナマハゲと私
課題レポートの取材でナマハゲを見に秋田の実家に友人と帰省したら・・・
タイムリミット
一年に一度、残酷な隠れんぼゲームが許されている県。今年は・・・
噂地図
噂の最初を突き止める“噂地図”
小学生の時に流行り、高校生になった私は久しぶりに行うが・・・
七つのカップ
横断歩道の縁石に一日一つずつ増えるカップの秘密とは・・・
オススメ度 星1つ ★
学生時代の不思議を懐かしみたい人へ
恋愛度 星1つ ★☆☆☆☆
噂地図
学校や会社というコミュニティの中で噂一つが命取りとなる。
恋愛ネタは格好のエサである。
実際付き合っていない、自分がフラれた相手に、「付き合っている」という噂があるのを知れたらどうなるか。まるで山口さんが自分から周りに言ったようにも思えるかもしれない。確かに気分はよくないだろう。ただでさえ失恋でショックなのに、山口さんの気持ちは、よくわかる。
友情度 星2つ ★★☆☆☆
十円参り
女って怖い。かく言う私も女である。
小学校高学年の頃に女の子同士で頻発する問題。
「『その三人でもいい? って聞かれた時の、もう一人の友達で私でしょ?』って聞いたの。実は二人とも、いつも三人で仲良くしてたものの、一番好きだったのはなっちゃんで、彼女と二人で遊べるなら、もう一人のことは邪魔ぐらいに思ってた。――女って怖いよね」
家族度 星1つ ★☆☆☆☆
七つのカップ
“霊”と聞くと反射的に“怖い”とイメージしてしまう。
死者が霊なのであれば、亡くなった祖父も霊である。
そう考えると怖いというイメージは消えてしまう。
生きている人にも十分怖い人はたくさんいる。
霊能者にとったら、死者は単なる“霊”なのかもしれないけど、おばさんにとっては、何年の一緒に過ごしてきて、事故で急にいなくなってしまった自分の家族だ。生きてる時を知ってる、顔も知ってる。死んでしまったことを受け入れるまで、どれだけつらくて悲しかっただろう。
感想
表紙の可愛さに騙されないで!見た目とは裏腹に背筋がゾクッとする物語です。
私がビビッたのは「10円参り」と「噂地図」の2作品。
どちらも学生時代に似たようなことがあるので・・・。
おまじない関係や都市伝説は一度は学校またはクラスで流行りますよね?
都市伝説要素を含んだ小説があり、どこかで聞いたことがあるような体験したことがあるような内容が多い。
そこのとが不気味さ、怖さを増している。
誰にでも起こりそうで、本当にあったことのようだから。
漫画、映画で似たようなの内容あるような・・・と思う作品があったのが個人的に残念です。