「きりこについて」西加奈子
可愛い表紙の文庫本。
西加奈子さんの小説には度々猫が登場しますね。
猫好きなんでしょうね、きっと。
私は犬よりも猫が登場する小説が好き。
犬より猫が好きというわけではないけれど、小説に出てくる猫はどこか不思議な魅力的な気がする。
あらすじ
両親から「可愛い」と言われ、愛情たっぷり浴びて育ってきたきりこは好きな男の子にブスと言われ、塞ぎこんでしまう。きりこが見つけた賢い黒猫ラムセス2世に励まされ、外の出るようになったきりこは大切なことを知っていく・・・。
バラメータ
恋愛度 ★★☆☆☆ 星2個
小学生の発言は正直で悪気はない。
初恋相手にブスと言われるのは相当ショック。
きりこでなくても塞ぎ込んでしまうだろう。
「可愛い」「ブス」で恋心を抱くのも子供までで、外見も中身も含めて好きになることが大切。
友情度 ★★★★☆ 星4個
女子の学生時代の友達関係がわかりやすい。
きりこのようなリーダータイプがいて、きりこの命令を不満も抱かずに言いなりになる。
ちせちゃんときりこの関係は羨ましい。
お互い自分のことを信じている。
家族度 ★★☆☆☆ 星2個
我が子というのは周りがブスと言おうが、世界で一番可愛い存在なのは間違いない。
両親の深い愛情を感じる。
イケメン度 ★★★☆☆ 星3個
きりこの初恋相手こうた君。
無頓着なところが小学生の頃も大人になってからもあるのはかっこいい。
オシャレ度 ★★★★☆ 星4個
自分が好きだから着る。
自分の脚がきれいだと思うからミニスカートを着る。
簡単なことのようでなかなか出来ない。
どうしても他人の目を気にしてしうから。
私は自分が好きだから着るのはもちろんだけど、相手にどう思われたいかで服を選ぶのも大切なことだとは思う。
グルメ度 ☆☆☆☆☆ 星0個
食事に関しては星0個。
感想
本は読んでいるが、ブログに書き残す時間が取れなくて読み終わってから日が経ってしまった。
印象的に思ってことだけさらりと書く。
とにかく「ブス」というワードが頻繁に出てくる。
ブスと決めているのは誰なのか。
自分なのか、友達なのか、世の中なのか、時代なのか。
「ブス」に基準はない。
それに人生を振り回されるのはあんまりだと思う。
どんなに「ブス」と言われても、せめて自分だけは自分のことを「ブス」と思わずにいたい。
「うちは、容れ物も。中身も込みで、うち、なんやな。」
そうです。
「そんで、」
そう。
「今まで、うちが経験してきたうちの人生すべてで、うち、なんやな!」