ああ、やばい。私の好きな要素が詰まっている。
少女から大人になる過程の小説が好きだ。
あの頃の気持ちを思い出し、こそばゆくなる。
主人公・ダイアナのように片親でもないし、
親友・彩子のようにお金持ちでもない。
境遇は違っても心の成長というのは誰しも経験することだからかな。
「ペンダントが光らないのは、君が自分の人生を生きていないからだよ。君が変われば、ペンダントも光るようになる。お母さんが君にそのペンダントを託した理由もわかるようになる―」
『アンの愛情』の翻訳者、村岡さんの言葉。ジーンときた。
(省略)
人と人のあいだでは、相手が自分と同じ境遇にいるときは仲良くできても、相手が自分より高く飛躍すると、友情がこわれるというばあいがないわけではありません。わたしには、アンのなかにも、ダイアナのなかにも、学ぶべき点がたくさんあるように思えます>
自分の環境に不満たらたらで努力できていない自分にかつをいれたい。
<人生には、待つということがよくあるものです。自分の希望どおりにまっしぐらに進める人はもちろんしあわせだと思いますが、たとえ希望どおりに進めなくても、自分にあたえられた環境のなかでせいいっぱい努力すれば、道はおのずからひらかれるものです。こういう人たちは、順調なコースの人たちよりも、人間としての厚みも幅もますように、わたしには思えるのです>
好きだった本が出てくるとテンションが上がる。
私に読書歴に似ているのはどちらかというと彩子。
内容紹介
私の名は、大穴(ダイアナ)。
おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。
けれ ど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。
正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。
地元の公立と名門私立、中学で離れても 心はひとつと信じていたのに、思いがけない別れ道が……。
少女から大人に変わる十余年を描く、最強のガール・ミーツ・ガール小説。
お気に入り度 星3つ★★★
久しぶりに何度も読み返したい本に出合った!
大好きな本、宮下奈都さんの『スコーレNO.4』の時のような衝撃。