D県警シリーズ第2弾!警察小説の原点、スッキリとは終わらないミステリー短編集「動機」横山秀夫

週刊文春ミステリーベスト10 第3位

このミステリーがすごい! 第2位

日本推理作家協会受賞作!

 

動機 (文春文庫)

動機 (文春文庫)

 

 

内容紹介

内容(「BOOK」データベースより)

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。男たちの矜持がぶつかりあう表題作(第53回日本推理作家協会賞受賞作)ほか、女子高生殺しの前科を持つ男が、匿名の殺人依頼電話に苦悩する「逆転の夏」。公判中の居眠りで失脚する裁判官を描いた「密室の人」など珠玉の四篇を収録。

目次

動機

逆転の夏

ネタ元

密室の人 

 

 

オススメ度 星2つ ★★

スッキリとは終わらないミステリー小説

感想

動機は些細なことかもしれない。自分の行動に責任を持たず、他人のせいにする登場人物たち。人間の醜い部分が垣間見え、心がざわついた。

<逆転の夏>の山本には嫌悪しかない。妊娠中で実家に帰っている妻がいながら、女と関係をし、あげくに殺してしまいながら、俺は悪くない!女が悪いと責任逃れ。妻には許してもらおうと送金を続ける。最低男!これが現実なのだろうか。刑務所から出たからといって皆が皆反省しているわけではないのだと思い知らされる。

印象に残った文章

女を恨んでいた。もう一度殺してしまいたいほど、あの女を憎んでいた。

 俺は悪くない。あの女さえ声を掛けてこなければ。二万円持って素直に車を降りてさえいれば。俺は社会から葬られた。家庭もなくした。あの女が俺の人生を目茶苦茶にしたのだ。被害者は俺の方ではないか。

 

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