最後のどんでん返しでゾッとする!ダークミステリー短編集「儚い羊たちの祝宴」米澤穂信

あらゆる予想は、最後の最後で覆される

ダークミステリー短編集

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

 

内容紹介

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。

目次

身内に不幸がありまして

北の館の罪人

山荘秘聞く

玉野五十鈴の誉れ

儚い羊たちの晩餐

オススメ度 星2つ ★★

ダークミステリー好きにオススメの短編集

感想

最後のどんでん返しにゾクッとするミステリー短編集でした。バベルの会という大学の上流階級の読書クラブがリンクしている。順番通りに読むと最後に掲載されている書き下ろし「儚い羊たちの晩餐」がより楽しめると思います。

印象に残った文章

「バベルの会とは、幻想と現実とを混乱してしまう儚い者たちの聖域なのです。現実のあまりの単純さに、あるいは複雑さに耐えきれない者が、バベルの会には集まってきます。わたしたちは、いわば同じ宿痾を抱えた者なのです」

 

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