頭を使わず気軽に読みたい【エッセイ】「おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラジオ2」村上春樹/大橋歩

 

おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2

おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2

 

“日本一おいしいウーロン茶のような”エッセイ集

 世界的人気作家なのに、あちこちにはお書きにならない

特別な作家さんだから、まわりの興味も強い

 

 

内容

 

アンアン連載の人気エッセイ、村上春樹のテキストと大橋歩の銅版画がつくり出す居心地のいい時間。

うーん、なるほど。

マッサージのように、心のこりをときほぐす

ささやかだけど、

ちょっと気になるエピソード。

 

感想 

 

 「ラオスにいったい何があるというんですか?」を読んだら無償に村上春樹のエッセイが読みたくなって本棚から探し出し、あっという間に読み終えてしまいました。

girl-book.hatenablog.com

文・村上春樹、画・大橋歩の村上ラヂオは第3弾「サラダ好きのライオン」まで発売になっています。今回読んだのは第2弾の「おおきなかぶ、むずかしいアボカド」です。このエッセイは目次を見て頂くとわかりますが、一つ一つが4ページ(文3ページ、画1ページ)構成と短いです。時系列を問わない内容ということもあって、最初から読まなくても十分に楽しめます。一度読み終えたことのある本は好きなところから流し読みする私にはピッタリの本です。

クスッと笑える一行コメント「今週の村上」だけを読むのも面白いです。

水洗トイレに「大小」というレバーがあるけど、あれは「強弱」じゃいけいんでしょうか?

[タクシーの屋根とか]

お気に入りは[アボカドはむずかしい]です。約10年前、海外旅行で初めてアボカドを食べてから大好きな野菜の仲間入りをしました。日本の田舎に戻り、さっそくスーパーで探しましたが、見つかりませんでした。いつからアボカドは日本の食卓に並ぶようになったのでしょうか。少なくとも私が子供の頃、アボカドという単語は知らなかったです。今は大抵置いてありますよね。都市で一人暮らしを始め、スーパーでアボカドを買うようになってから、私はアボカドの熟れ頃がわかるようになりました。村上春樹は食べ頃がわからず、多くのアボカドをダメにしていると書いています。普段から料理をしている、そして得意であろう村上春樹はアボカドの熟れ具合がわからない、この些細なことが自他ともに認める料理下手の私にはそれがメシウマなのです。黒々としていて、触ると少しムニュムニュしているものが食べ頃ですよ!と教えたい。もしかして今は熟れ具合わかってたりして・・・残念ながら私の料理の腕は主婦になっても一向に上がる気配がありません。

 

目次

 

前書き    村上春樹

 

野菜の気持ち

ハンバーガ

ローマ市に感謝しなくては

パーティが苦手

体型について

エッセイは難しい

医師なき国境団

ホテルの金魚

アンガー・マネイジメント

シーザーズ・サラダ

いわゆるミート・グッドバイ

オリンピックはつまらない

右か左か

究極のジョギングコース

夢を見る必要がない

手紙が書けない

オフィス・アワー

無考えなこびと

やあ暗闇、僕の旧友 

三十歳をすぎたやつら    

オキーフのパイナップル    

まるで豹のように     

もうやめちまおうか    

悪魔と青く深い海のあいだで   

タクシーの屋根とか        

ちょうどいい        

新聞ってなに?     

コミュニケーションって必要なんだ  

月夜のキツネ       

太宰治は好きですか?    

他人のセックスを笑えない   

本が好きだった     

携帯電話とか、栓抜きとか   

キャラメル・マキアートのトール   

おいしいカクテルの作り方    

ざらしのくちづけ     

うなぎ屋の猫       

ガラスの家に住む人は    

ギリシャの幽霊  

お一人様の牡蠣フライ   

自由で孤独で、実用的ではない 

おおきなかぶ

こっちのドアから入ってきて   

アボカドはむずかしい  

スーツを着なくちゃな  

並外れた頭脳    

『スキタイ組曲』を知っていますか?

決闘とサクランボ

カラスに挑む子猫    

男性作家と女性作家   

ジューン・ムーン・ソング  

ベネチア小泉今日子  

 

あとがき 挿絵をさせてもらって     大橋歩 

 

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