芥川賞受賞作「異類婚姻譚」本谷有希子(2016年1月新刊小説)

 

 

異類婚姻譚本谷有希子

芥川賞の発表後にすぐに予約。

ーーーいつの間に、私は人間以外のものと結婚していまったんだろう。

あらすじを読んですぐに面白そうだなって直感的に感じました。

表紙も可愛いさと不気味さが丁度いいですよね。本のイメージにピッタリだと思う。

 

異類婚姻譚

異類婚姻譚

 

あらすじ&目次

異類婚姻譚

子どももなく職にも就かず、安楽な結婚生活を送る専業主婦の私。ある日、自分の顔と夫の顔がそっくりになっていることに気付く。夫はTV、ゲーム、揚げもの作りに熱中し、いつの間にか夫婦の輪郭が混じり・・・。

<犬たち>

ある仕事を頼まれて、人里離れた山小屋で雪のように白い犬たちと過ごすことになった私が買出しに町に出かけると・・・。

トモ子のバウムクーヘン

世界が途中で消されてしまうクイズ番組だということをバームクーヘンを作っている時に突然理解したトモ子は・・・。

藁の夫

多くの人が犯すパートナー選びの失敗を回避したのだと確信しているトモ子は・・・。

 

バラメータ(異類婚姻譚

恋愛度   ★☆☆☆☆ 星1個

恋愛というより夫婦愛でしょうか。

友情度   ★★☆☆☆ 星2個

ご近所のキタヱさんとの関係は主婦あるあるではないだろうか。

家族度   ★★★★★ 星5個

こういう夫婦のカタチもいいかもしれない。

夫婦愛にも様々りますね。

イケメン度 ☆☆☆☆☆ 星0個

イケメンは登場しないかな。

主人公の弟センタは可愛い弟分でしょう。

オシャレ度 ☆☆☆☆☆ 星0個

オシャレさはない。

日常が溢れている。

グルメ度  ★★★☆☆ 星3個

食事のシーンは度々登場する。

お弁当を食べたり、ビュッフェを食べたり。

揚げ物は読んでいて胸焼けするが食べたくなる。 

 

感想

結婚した当初は私も働かず、子どももいない状態だったので、主人公と重なる部分が多く、感情移入しやすかった。

小説の世界だけでなく、現実世界も顔が似てくる夫婦でそうでない夫婦といるように思う。私の両親は年々そっくりになっている(シワの数、できる所まで似ている)、元の顔は全く違うはずなのに。

そして、最早私の顔は少しずつ夫に近づいている。腫れぼったい目は夫のようにくっきり二重になる時があり、アンパンマンのように丸い顔のはずが顎がシャープになりつつある。夫婦って不思議だなー。

私も主人公を同じ道を選ぶのだろうか?