18歳で結婚した二人「ハネムーン」 吉本ばなな

 

 

「ハネムーン」 吉本ばなな 

「どんぐり姉妹」を読んでたら、吉本ばななさんの本が無償に読みたくなり、読んだ事のない本を手に取った。それが「ハネムーン」だ。

一応、新婚だからだろうか“結婚関連”のタイトルに妙に惹かれてしまった。そして、パラパラとページを捲った時にチラリと見える挿絵も可愛くて気に入った。MAYA MAX(マヤマックス)さんの挿画。この本の雰囲気にピッタリだと思った。

 

ハネムーン (中公文庫)

ハネムーン (中公文庫)

 

 

あらすじ

私と裕志が結婚したのは5年前の18歳の時だ。反対する人は誰もいなく、式も挙げず、とりたてて盛り上がりもなく、面白みが加わるわけでもなく、生活は何も変わらなかった。祐志のおじいさんの遺品整理を終え、二度目のハネムーンに旅立つ。

 

目次

まなかの庭

釜あげうどん

解放

なにもない日々

花束

二回目のハネムー

夢、コアラ、夜の海

島、イルカ、遊び

 

バラメーター

恋愛度   ★★★★☆ 星4個

ジャンルとしては恋愛小説。

二人の特別な空気感がいいなぁ。

友情度   ☆☆☆☆☆ 星0個

ないですね。

家族度   ★★★★☆ 星4個

これから家族を築いていく若い夫婦の物語。

二人を築いてきた家族の話でもある。

ペットも家族ですね。

イケメン度 ★☆☆☆☆ 星1個

吉本ばななさんに小説に出てくる男性は共通している。

正統派のイケメンではないけれど、母性本能をくすぐる、影を持つ男性。

オシャレ度 ★☆☆☆☆ 星1個

ブリスベンの日本にはないリネンの色。

海外ならではの配色。

グルメ度   ★★★☆☆ 星3個

やはり、釜あげうどんが食べたくなる。

いや、麺類全般が恋しくなる。

 

感想

吉本ばななさんに本には必ずと言っていいほど、“死”が主人公と密接な関係にある。

なのに小説が暗くなるわけではなく、温かい光に包まれている。

悲しい出来事をゆっくり丁寧に乗り越えていく力がある。

そして、旅。

旅はなぜか心の整理をするには丁度良い。

のんびりとゆったりと過ごす旅先での二人に私自身も一緒に旅した気分になる。