【哲学は難しくない】何が正しいのか?何が幸せなのか?先人の声に耳を傾け、自分で考える『人生が変わる哲学の教室』小川仁志

昨年11月にNHK「100分de名著」でアランの『幸福論」が取り上げられた。

その時の講師が今回読んだ本『人生が変わる哲学の教室』著者の小川仁志さん。

解説が素人の私にもわかりやすく、面白かった。

そして、商社マン→フリーター→市役所職員→准教授という小川さんの変わった経歴にも興味を抱き、著書を読んでみたくなった。

ラッセル『幸福論』 2017年11月 (100分 de 名著)

ラッセル『幸福論』 2017年11月 (100分 de 名著)

 

私の直感と興味センサーは正しかった!

個人的な悩みから社会問題と幅広く取り扱っているのに重くなく、読みやすい。 

人生が変わる哲学の教室 (中経の文庫)
 

 ▼内容紹介

著名な哲学者の考え方をざっくり知りたい、悩みを解決して元気になりたい、こんがらがった思考をスッキリさせたい、そんなあなたのためにあの哲学者が授業します。

▼目次

 「生きることと死ぬこと」について ハイデガー先生の授業

「どうせ死ぬのになんで生きるの?」

「夢」について ヘーゲル先生の授業

「夢や理想を追いかけるのに疲れました」

「理性と欲望」について カント先生の授業

「性欲がヤバいくらいあるんだけど平気?」

「悩み」について メルロ=ポンティ先生の授業

「何に対してもやる気が起きない…悩みだらけ」

「自分と他人」について レヴィナス先生の授業

「自分って何だろう? 他人の目が気になる…」

「仕事」について アーレント先生の授業

「好きな仕事が見つからないときはどうすればいいの?」

「正義」について ロールズ先生の授業

「法律が正しいって誰が決めたの? アメリカは正しいの?」

「恋愛」について プラトン先生の授業

「恋愛できない…どうしても結婚しないとダメ?」

「幸せ」について アラン先生の授業

「幸せな人を見ると腹が立つ! いつも僕だけ不幸なんですけど」

「権力」について フーコー先生の授業

「先生も警察もマスコミも、権力ってほんとムカつく!」

「経済と貧困」について マルクス先生の授業

「お金儲けは悪いこと?」

「自由」について サルトル先生の授業

「自由になりたいのに、自由にしろと言われると困る」

「人生」について ニーチェ先生の授業

「いったい人生って何なんだろう?」

「哲学」について 小川先生の授業 あとがきにかえて

「哲学にたどりつけばもう大丈夫なのか?」

▼感想

オススメ度 星3つ ★★★

 

哲学は難しくない

「哲学の教室」に参加するのは、哲学に馴染みのないそれぞれ悩みを持った高校生、サラリーマン、そして主婦。各テーマに適任の哲学者が登場し、簡潔に授業をすすめていく。個人的な悩みから社会問題まで、難しい問題も身近な事柄や映画を例えに説明してくれる。更に深く知りたいと思ったら、その哲学者の本を手に取るのもアリだろう。初心者向けに哲学がとても親しみやすいように書かれている。

哲学で悩みはなくなり、より善く生きる

哲学は真理ではなく、真理の探究である。答えを聞くのではなく、自分の頭を働かせる。自分で考えた結果行き着いた答えは、納得がいく。その答えを選んだ理由がよくわかっているから、そのせいで酷い目にあっても仕方がないと思えるが、人から聞いて選んだ場合は後悔の原因になる。

また、似たようなケースに出くわしたとき、前に考えたプロセスを応用できる。より早く先に進めるようになり、別の新たな問題にも形を変えて適用可能。考えるというプロセスを体験するごとにより善く生きることができるようになっていく。

読書は自分とは違う人生を体験することができる。主人公の局面を自分と照らし合わせ、主人公を同じように頭を使い、悩む。それがいつの間にか現実世界で役立っていることがある。想像することで多くのプロセスを手に入れる。読書をする人としない人の差にも現れているかもしれない。 

▼関連記事

心理学界の三大巨匠アルフレッド・アドラーの教えについて書かれた大ヒット本!

girl-book.hatenablog.com

▼ランキング

他の記事も読みたくなったら読者登録できます!

 

応援クリックお願いします

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村


読書日記ランキング