小市民シリーズ第3弾!
第4位『ミステリが読みたい!2010年版』
国内篇キャラクター部門
第10位『このミステリーがすごい!2010年版』国内編
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
- 作者: 米澤穂信,片山若子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2009/03/05
- メディア: 文庫
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内容紹介
上
あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち焼いて口げんか」みたいな日が来るとは、実際、まるで思っていなかったのだ。―それなのに、小鳩君は機会があれば彼女そっちのけで謎解きを繰り広げてしまい…シリーズ第三弾!
目次
おもいがけない秋
あたたかな冬
とまどう春
下
ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど…ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。小鳩君と小佐内さんの再会はいつ―。
目次
うたがわしい夏
真夏の夜
ふたたびの秋
オススメ度 星2つ ★★☆
学生、若者にオススメの軽い推理小説
感想
前作、前々作は正直なところ期待外れでガッカリしていたのですが、なるほど納得の最終作でした。メイン事件の内容、サブ事件の推理、登場人物の個性、恋愛、高校生らいしい青春!がスッキリまとまって詰まってます。この小市民シリーズ3部作は順番ずつ、出来れば間を開けずに読むとより楽しめるのではないかと思います。私は最後にやっと小鳩くんと小佐内さんの性格が掴めて、面倒な奴らだけど可愛なと思えました。
印象に残った文章
「体温が上がるよ」
月がまぶしい。
どうやら、と僕は察する。ぼくがおぼろげに出していた結論と、小佐内さんが言わんとする結論は、一年間離ればなれだったにもかかわらず、似てくるのだ。