11月22日(日)大安のいい夫婦の日。
ウエディングの実績県内ナンバーワンのホテル・アールマティでは4組のカップルが結婚式を挙げようとしていた。
内容紹介
11月22日、大安。県下有数の高級結婚式場では、4月の結婚式が行われることになっていた。だが、プランナーの多香子は、クレーマー新婦の式がつつがなく進むか気が気ではない。白須家の控え室からは大切な物がなくなり、朝から式場をうろつくあやしい男が1人。美人双子姉妹はそれぞれ、何やらたくらみを秘めているようで―。思惑を胸に、華燭の典に臨む彼らの未来は?エンタメ史上最強の結婚式小説!
目次
パールルーム 相馬家・加賀山家
加賀山家の双子のそっくり美人姉妹・鞠香と妃美佳は新郎に勝負を挑む。
エメラルドルーム 十倉家・大崎家
新婦の玲奈は結婚式当日も担当プランナーである山井を困らせていた。
ロイヤルルーム 東家・白須家
大好きな叔母りえちゃんの結婚式を複雑な気持ちで迎えた小学生の真空。
ゴールドルーム 鈴木家・三田家
ある秘密を抱えたまま当日を迎えてしまった新郎は予定より早く会場に到着する。
オススメ度 星2つ ★★
結婚に憧れる女性は一度読んでみては?
恋愛度 星1つ ★☆☆☆☆
これは愛情なのでしょうか。私には到底理解が出来ないです。
だからダメ男というものを引き寄せてしまうのでは?と私は思ってしまいます。
鈴木陸雄
「(省略)あの人、優しいよね。きっと困ってるはずだから、どうか夫を止めて欲しい、これ以上ひどいことになる前に殴ってでも目を覚まさせて欲しいって言われた」
家族度 星2つ ★★☆☆☆
大切な家族だからこそ幸せになって欲しいと願い、伴侶になる人には大きな期待を持ってしまいます。
白須真空
東さんは、悪い人じゃないんだと思う。りえちゃんを困らせようとしてそうしているわけじゃない。だけど、うちの家族はみんな、何だかがっかりしたのだ。東さんにも、東さんを連れてきたりえちゃんにも。
イケメン度 星2つ ★★☆☆☆
頼りにならない、世間的にダメ男と言われる新郎が目に付きます。
相馬だってどうだろう。晴れ舞台である結婚式当日に新婦にあそこまでやらせてしまうのは、男として情けない気もします。
オシャレ度 星2つ ★★☆☆☆
双子ではありませんが、年子の私にも身に覚えがあります。
加賀山鞠香
私たち双子はとてもよく似ていますが、だからこそ、普段互いの真似をしてみようなんて絶対に思いません。喋り方や性格の違い、色や服装の好みを、注意深く相手のものとかぶらせないようにしてきた。真似することは互いへの憧れを認めるような気恥ずかしさが伴い、誰に禁止されたわけでもないのに歯止めがかかっていました。
感想
大安
歴注である六輝の中で、何事においても全て良く、成功しないことはないとされる吉日。結婚式など、祝い事には特に向いている。
問題を抱えたまま結婚式当日を迎える4組のカップルが無事に式を終えることが出来るのか、最後までハラハラしながら読み終えました。
私は今までの人生で六曜を気にしたことが1ミリもないにも関わらず、縁起の良い日に調整し、夏に結婚式を控えています。
たった一日で終わる結婚式の平均費用は300万円です。ただでさえ、決めることが山積みで苦痛を感じている私には、周りから色々言われる面倒を減らす為に吉日を選びました。時には喧嘩をしながら(“時には”ではないかもしれませんが)乗り越えた日が「本日は大安なり」のようなドタバタな一日だったらゾッとしていまいます。日が経ったら玲奈のようにラッキーと思いそうな気もします。
今まで読んだ辻村小説と比べ、暗い話がなく、気軽にエンターテイメントとして楽しめた本でした。
関連作品
優香主演でドラマ化もされています。