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as I am

主に本のこと。たまに日記。

幸せに生きるためのヒント「西の魔女が死んだ」梨木香歩




 

 

 

西の魔女が死んだ梨木香歩 

 

魔女という言葉があるとファンタジーさを連想し、苦手に思う人もいるかもしれません。「西の魔女が死んだ」は魔女の修行と称し、規則正しい生活はするように心掛けるようなことはしますが、魔法は出てきません。ちょっと不思議なことがわかる、起こるくらいです。この程度であれば、現実世界でも有り得るのはないかと思います。

手作り、植物が大好きな西の魔女こと主人公のおばあちゃんを私はNHKで放送されている「猫のしっぽ カエルの手」京都の大原で暮らすベニシアさんを想像しながら読みました。イギリス出身、ちょっとおしゃれで、ゆったりとした日々を過ごしているところなどの共通点があるからかもしれません。

・日本児童文学者協会新人賞

新美南吉児童文学賞

・第44回小学館文学賞

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

 

あらすじ

西の魔女が死んだ

西の魔女が死んだ。知らせを聞いたまいは2年前不登校になり、「何でも自分で決める」という魔女修行をしながら、おばあちゃんと二人で暮らした日々を思い出していた。

渡りの一日

サシバの渡りを見に行く約束をしていたショウコは加納まいが迎え来ても布団の中にいた。予定を変更し、外に出たショウコとまいの二人は・・・。

 

バラメータ

恋愛度   ☆☆☆☆☆ 星0つ

残念ながら。

友情度   ★☆☆☆☆ 星1つ

思春期に一度はまいのように感じたことがあるのではないでしょうか。

「その波に乗ったらそんなに大変じゃないんだよ。最初気の合いそうな友達のグループに入るまでがすごく気を使うけれど。去年まではわたし、すごくうまくやれてたのよね。でも、何だか今年は、そういうのが嫌になったんだ」

家族度   ★★☆☆☆ 星2つ

中学生の頃に自分でもはっきりとした理由はわからないけれど、学校に行きたくない日があって、休んでいたことを思い出しました。その時、まいの両親と同じように私の両親も学校に行かない理由を聞くことはありませんでした。聞かれても理由を答えることは出来なかっただろうけれど。

「何でパパはわたしが学校に行かないのか聞かないんだろう」

「ママは聞きましたか?」

「ううん。そういえばおばあちゃんも聞かなかったね」

「みんな、まいのことを信頼しているからでしょう。まいが行かないと言うからには、きっとそれなりの理由があるからだとみんな思っているんですよ」

イケメン度 ☆☆☆☆☆ 星0つ

現れず。

オシャレ度 ★★★☆☆ 星3つ

裏庭で繁っていたセージとミントを使って、虫よけの薬を作るシーンがあります。

市販ではなく、手作りをする所はおしゃれで、私の憧れです。

グルメ度  ★★★☆☆ 星3つ

個人的にパンが好きという理由もあって、三世代で作るサンドイッチのシーンはお気に入りです。作る工程がシンプルな料理は自分にも真似でき、美味しく作れそうに思うからかもしれません。ジャムを作る所も好きですが、到底真似出来そうにありません。

レタスを一枚ずつ手のひらに載せ、ぱん、ぱんと水けを切ると同時に平べったくした。そして、適当な大きさに裂いて、ママが並べておいたパンのうち、二枚のパンの上に載せた。それから冷蔵庫からハムを取り出し、その上に一枚ずつ載せていき、キンレンカの葉も同様にした。

 残りのパンの上にはレタスだけ何枚も置き塩を振ったり、いり卵だけ置いたりして、端からパンをかぶせていった。そして、まな板の上に載せ、ざくざくを耳もとらずに無造作に三等分していった。その間、ママは沸騰したお湯をやかんからポットに入れ、紅茶の準備をした。

 

 

 

 

感想

iwasen.hatenablog.com

ブログを始めなければ読むことのなかった本、その一冊が「西の魔女が死んだ」です。新潮文庫の夏のフェア常連作品であり、課題図書として読まれる本でもある大ベストセラー本です。本屋に行けば必ず目に付く特等席に積まれていますし、それを何度も目にしているのにも関わらず、手に取ることはありませんでした。

いわせんさんのブログには私が小学校高学年から中学生に読んだ本がたくさん紹介されていてました。懐かしさを感じつつ読んでいるとそこに「西の魔女が死んだ」がありました。今まで読むことになかった本なのになぜか急に無性に読んでみたくなるから不思議です。今が読むべきベストのタイミングだと本の神様が判断したと思うことにします。 

魔女の特訓は「何でも自分で決める」の他にも「意思の力を鍛える」があります。

「(省略)最初は何にも変わらないように思います。そしてだんだん疑いの心や、怠けの心、あきらめ、投げやりな気持ちが出てきます。それに打ち勝って、ただ黙々を続けるのです。そうして、もう永久に何も変わらないんじゃないかと思われるころ、ようやく、以前の自分とは違う自分を発見するような出来事が起こるでしょう。そしてまた、地道な努力を続ける。退屈な日々の連続で、また、ある日突然、今までも自分とは更に違う自分を見ることになる、それの繰り返しです」

おばあちゃんはゆっくりと続けた。

「ただ、体力をつけたり、他の能力をつけたりするのと違って、意思の力をつけることの難しいのは、それに挑戦するのが意思の力の弱い人の場合が多いので、挫折しやすいとうことですね」

意思の力が弱く、何事も毎回挫折してしまう私には耳が痛い話です。中学生ではなくても魔女の特訓は受けたいです。

 

小説が苦手な方には嬉しい映画もあります。

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