ビューティーパートナー、美容部員という仕事「メロディ・フェア」宮下奈都

 

「メロディ・フェア」宮下奈都

 前に読んだ「窓の向こうのガーシュウィン」と同じように音楽がキーワードになっている小説。「メロディ・フェア」名前だけだどピンとこないけど、音楽を聴けば誰もが知っている音楽だ。

小さな恋のメロディ」というイギリス映画の主題歌になり、日本でも大ヒット。CMなどにも使用されている。

 

 

小説の中に出てくる音楽、本、映画、食べ物はその小説が好きなほど影響されやすく、好きになりやすい。私も今まで本に影響されて好きになったものや知ったものがたくさんある。それが読書の面白いところ。

 

メロディ・フェア (ポプラ文庫 日本文学)

メロディ・フェア (ポプラ文庫 日本文学)

 

あらすじ

田舎に戻り、ショッピングモールのピンクの会社の美容部員として働き始めた私。お客は思うように来ず、家では妹との溝が埋まらない。夕方の5時2分“メロディ・フェア”が流れると表情も年齢のわからないくらい濃いメイクをした女性が化粧品カウンターを堂々と通り過ぎていく・・・。

バラメーター

恋愛度   ★☆☆☆☆ 星1個

馬場さん曰くイイオトコのマネージャー福井研一と主人公・小宮山さんの関係に進展があるのか?!と少し匂わす程度で恋愛要素は少ない。

主人公自信は恋で悩む暇は無さそうだ。

友情度   ★★★★☆ 星4個

幼馴染ミズキと久しぶりに再会し、昔のように掛け合えるのは余程仲が良かったのだろうと思う。私は10年近く会っていなかった友人に親しげに話したりすることは出来ないからかな。

言った方がいい言葉、言わなくてもいい言葉、言わなくても伝わる想いは友人との関係だとありますよね。「それ、今私も言おうと思った!」的なこと。

家族度   ★★★★☆ 星4個

宮下奈都さんお得意?!の姉妹話。

顔は似ているのに好みが違う、考え方が違う・・・。

同じ環境で育ったはずなのに姉妹というものは不思議なもです。

イケメン度 ★★★★★ 星5個

馬場さんから見るとイイオトコ、小宮山さんから見るとぜんぜんイイオトコじゃない福井研一。

見た目に関してはどちらの言い分が正しいのかは定かではない。

が、凄腕なことは確かのようだ。

女性を落とす言葉、行動を心得ている。

福井研一みたいな人、私の前の職場にもいました!一見、頼り無さそうな雰囲気なのに仕事が出来て、女性(男性)も喜ばす、仕事のやる気を出させるのが上手い人。

もうその人を想像して読んでしまった。

男は顔だけじゃないなー。

オシャレ度 ★★★☆☆ 星3個

ビューティーパートナーという仕事柄、流行には敏感な主人公。

メイクはもちろんバッチリで服装も髪型も流行を取り入れている姿が自然と浮かんでくる。

グルメ度  ★☆☆☆☆ 星1個

グルメ度は少し低めだ。

食事を食べるシーンはあるが、美味しそうな描写はない。

主人公は食への興味は薄く、パパッと食べているようだ。

感想

この小説は家族や友人関係のことも描かれているが、仕事のやりがい、楽しさも描かれいる。お客さんの喜ぶ姿をまじかで見れるのは接客・販売業ならではだと思う。もちろん喜んでいる姿ばかりが見れるわけではないけれど・・・。成長していく主人公に自分も仕事頑張ろう!って思える。

ーーーメイク一つ、口紅一つでどんな顔にもなれる。どんな口紅つけても私は私。

毎日メイクをしているとワンパターンになりがちだけど、その日の気分、ファッションによって変えるのもいいよね。メイクしたくなる。