「迷宮」 中村文則
中村文則は芸人・芥川賞作家の又吉直樹が以前放送された番組で「教団X」を紹介していた時から気になっていた作家ではあった。
又吉効果は絶大でどこの本屋でも「教団X」は平積みされ、店頭の一番目立つ場所を陣取っている。
お祭り騒ぎの最中に手に取ってはみたのはいいが、ソッと本を戻してしまう。初めて読む作家にあの本の厚さには私にはとても勇気がいる。
丁度よい厚さであった「迷宮」をまずは読むことした。
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あらすじ
僕が知り合った女性は一家殺人事件の遺児だった。この迷宮事件に強く惹かれる僕は事件のことを調べていく。
感想
全体を通して、暗くて恐い小説だった。
迷宮事件の核心に迫り、遺児である女性から話は聞けるのだが、何だか不可解で腑に落ちない。あまりにも信じがたい事件の真相(真相かどうかも不明)。
僕の心の問題「R」の存在も曖昧である。
他の作品もこんなに暗いのだろうか?
一作品で好みの判断は下したくはないが、心に余裕がないと読めないと感じた。
お気に入り度
ミステリーと陰鬱
★★☆☆☆ 星3つ
著者その他作品
「銃」
「遮光」
「土の中の子供」
「悪意の手記」
「最後の命」
「何もかも憂鬱な夜に」
「世界の果て」
「掏摸<スリ>」
「悪と仮面のルール」
「王国」
「惑いの森~50ストーリーズ」
「A」
「教団X」
「あなたが消えた夜に」