大人もハマるアニメ!戦争中も普通の恋愛や日常はある・・・北朝鮮問題に揺れる今だからこそ観たい戦争映画「この世界の片隅に」こうの史代

第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞

第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位

第71回毎日映画コンクール日本映画優秀賞・大藤信郎賞

第41回アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門審査員賞

第67回芸術選奨文部科学大臣

第59回ブルーリボン賞監督賞

第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画監督賞

内容紹介

1944(昭和19)年2月。18歳のすずは、突然の縁談で軍港の街・呉へとお嫁に行くことになる。 夫・周作のほか、周作の両親と義姉・径子、姪・晴美も新しい家族となった。 配給物資がだんだん減っていく中でも、すずは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、 毎日のくらしを積み重ねていく。 1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの艦載機による空襲にさらされ、すずが大切にしていたものが失われていく。 それでも毎日は続く。 そして、昭和20年の夏がやってくる――。

オススメ度 星3つ ★★★

これぞ日本の大人アニメ!心に残り、何度も見たくなる映画です。

感想

映画を観て両親が大絶賛!DVDを購入したので家族で鑑賞しました。とても良かった、何度も見たい、DVD購入は正解だと思いました。

戦争中が舞台だと映画に限らず、本にしても漫画にしてもドラマにしても<悲惨>というのが前面に押し出されている作品がほとんどの中、「この世界の片隅に」は一般市民である女性すずの日常がメインに描かれています。すずのドジっぷりにクスッとし、夫・周作とのやりとりにキュンとします。ほのぼのとした生活の中にも戦争の影はあります。空襲警報を「またか」と呟いたりするシーンは、北朝鮮のミサイルで鳴るJアラートを「またか」と思う現代人の反応と同じで、恐ろしさを感じました。

主人公すずの声優はのんです。すずはのんのイメージそのままの女性で、映画全体の魅力を底上げしていました。のん主演で映画化しても面白そうです。ミサイル、爆弾の表現も色彩豊か、音楽もマッチし、クオリティの高さはさすが日本アニメ!と誇らしいです。

小説をチラッと読んだのですが、こちらはオススメしません。書籍で買うなら断然漫画がオススメです。

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

 

 

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小市民シリーズ第2弾!高校生の日常推理小説「夏期限定トロピカルパフェ事件」米澤穂信

小市民シリーズ第2弾!

第4位『2007 本格ミステリ・ベスト10』

国内ランキング *第10位『このミステリーがすごい!2007年版』国内編ベスト10

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

 

内容紹介

小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。賢しらに名探偵を気取るなどもってのほか。諦念と儀礼的無関心を心の中で育んで、そしていつか掴むんだ、あの小市民の星を!そんな高校二年生・小鳩君の、この夏の運命を左右するのは“小佐内スイーツセレクション・夏”!?待望のシリーズ第二弾。

目次

まるで綿菓子のよう

シャルロットだけはぼくのもの

シェイク・ハーフ

激辛大盛

おいで、キャンディーあげる

スイート・メモリー

オススメ度 星1.5つ ★☆☆

学生、若者にオススメの軽い推理小説

感想

こんな高校生いたら恐い。一般市民に混じって小鳩くんや小佐内さんのような人がいるのかもしれないと思ったら、やすやす嘘は付けないし、絶対恨みをかうようなことはしてはいけない。二人は社会に出て生活するのに少々難がありそうだから、私は小市民でよかったとも思いました。で、シャルロットってそんなに美味しいんですか?ぜひ食べてみたい。

印象に残った文章

・・・・・・もう一つ、食べたい。

不意に、その衝動が僕を襲った。

シャルロットはあと二つある・・・・・・。

ぼくは、自分が考えたことに慄然とした。たらりと冷や汗が流れた気がして、ハンカチを首に当てた。

まさか、ぼくは・・・・・・。小佐内さんの分に、手を出そうとしている?

  

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小市民シリーズ第1弾!高校生の日常推理小説「春期限定いちごタルト事件」米澤穂信

 小市民シリーズ第1弾!

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

 

内容紹介

小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか?新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。

目次

羊の着ぐるみ

Your eyes only

 おいしいココアの作り方

 はらふくるるわざ

 狐狼の心

オススメ度 星1.5つ ★☆☆

学生、若者にオススメの軽い推理小説

感想

ライトノベルというジャンルになるのでしょうか?アニメ化しそうな内容だなぁという印象です。古典部シリーズよりもさらに軽い日常推理シリーズです。推理以外も軽いというか、登場人物のキャラクターにも魅了を感じなかったのは私の年齢的のせいかもしれません。10年前に読んだら楽しめたのかも。登場人物たちが使用している携帯電話から察するに私よりちょい上くらいの年代が懐かしく思いそうです。過去が気になるので、続きも読みます。

印象に残った文章

「それが、どうした? いまの話はお粗末にも程がある。お前にはそんな気はなかったかもしれないが、いまお前がやろうとしているのは、『都合のいいようにひとを踊らす』ってこだとわからんか。言いたいことがあるならはっきり言え。言えないようなら頼むなよ。そんな中途半端な話で、いつまで続くかわからない待機を頼もうなんざ、ちょいと虫がよすぎるだろう」

 

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最後のどんでん返しでゾッとする!ダークミステリー短編集「儚い羊たちの祝宴」米澤穂信

あらゆる予想は、最後の最後で覆される

ダークミステリー短編集

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

 

内容紹介

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。

目次

身内に不幸がありまして

北の館の罪人

山荘秘聞く

玉野五十鈴の誉れ

儚い羊たちの晩餐

オススメ度 星2つ ★★

ダークミステリー好きにオススメの短編集

感想

最後のどんでん返しにゾクッとするミステリー短編集でした。バベルの会という大学の上流階級の読書クラブがリンクしている。順番通りに読むと最後に掲載されている書き下ろし「儚い羊たちの晩餐」がより楽しめると思います。

印象に残った文章

「バベルの会とは、幻想と現実とを混乱してしまう儚い者たちの聖域なのです。現実のあまりの単純さに、あるいは複雑さに耐えきれない者が、バベルの会には集まってきます。わたしたちは、いわば同じ宿痾を抱えた者なのです」

 

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仏教とキリスト教をザックリ理解する!宗教をわかりやすく解説するガイドブック「くらべてわかる!ブッダとキリスト」中村圭志

宗教初心者でも大丈夫!

イラストでわかりやすく基本的な仏教とキリスト教を学ぶ!

くらべてわかる! ブッダとキリスト

くらべてわかる! ブッダとキリスト

 

内容紹介

原典から読み解く「宗教二大スター」の教えと生涯。

仏教とキリスト教の開祖の生涯とその教えについていっぺんに学べる本。

目次

INTORO ブッダとキリストABC

PART1 ブッダ

第1章 ブッダの生涯 王宮を出て苦行へ

第2章 ブッダの指導 悟りをめざす教団

第3章 ブッダと菩薩の神話 輪廻と救済

PART2 キリスト編

第4章 イエスと社会 「神の国」の福音

第5章 キリストの神話 奇跡的な生と死

第6章 キリストの神学 救済と審き

オススメ度 星2つ ★★

宗教になじみのない人にもわかりやすい本

感想

仏教とキリスト教については中学教科書の知識しかしりませんでした。あとは本や映画から得たブッダとキリストの大まかな生涯くらいのもので、根本的な教えは知りませんでした。本書は基本的な内容を初心者でも十分理解できるように工夫されて書かれていました。難しいと構えがちな宗教本を読むキッカケになる本だと思います。宗教を知れば、海外文学を一層楽しめ気がして少しずつ知識を深めていこうと思っています。

印象に残った文章

読書は本書で得られたマクロな展望をもとに、信仰的、比較思想的、歴史学的、おのおの好まれる方向でいっそう詳しい書籍にあたられることをお願いしたい。

 

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